つま先立ちの恋
明人さんの余韻に頭がぼ~っとしている私。ええと、なんだかよくわからないけど、なんか私、フーと二人きりにしてもらえるみたい?これを単純に喜んでいいのかどうかもわからない。それくらい今の私の思考能力はフリーズしていた。

そんな私を溶かすかのようなため息をこぼしたのは、他の誰でもないフーだった。条件反射で私は目を覚ます。

「あ、えっと、、、」

だけど、まだ頭も口も回らない。そうしたら、

「お前はどこまで馬鹿なんだ」

フーは明人さんが去って行った方向を見ていた。私の方を振り向いてはくれない。つまり、やっぱり怒ってるってこと?

「…ごめんなさい」

「あんなロクでもない男に付いて来て、どこまで俺を煩わせる気だ?」

うう、、、今回に限っては私もそう思うから何も言えない。

まんまと騙されてノコノコと付いて来ちゃいました。何を言っても言い訳にしかならないでしょ。それは私もわかってるの。それに私がしたいのは、フーに聞いてほしいのはそんなことじゃないのに。

私が黙り込んでしゅん、となっていると、

「来い。」

「え?」

「さっさと着替えろ。背伸びのし過ぎだ」

手のひらの番号を握り締めてフーが歩き出す。私も慌ててその背中を追いかけた。その背中に何とか追いついてフーの後ろ姿を見上げながら思う。


背伸びし過ぎ…かぁ、、、


フーがくれたクリスマスプレゼントはやっぱり、期待してた言葉じゃなかった。


< 436 / 468 >

この作品をシェア

pagetop