つま先立ちの恋
意外と重い。

受け取った私は和泉の方を見る。

「汗くさいとか言うなよ」

和泉は机に腰を下ろしてタオルを頭から被る。それからガシガシと汗を拭いた。


……あり得ないんですけど。


ドキドキしてる意味が自分でもよくわからない。

でもきっと、初めて学ランが着れるからだ。

興奮してるんだ、きっと。

「しょーがない、汗くさいのは我慢してやるか」

私は満面笑みで白い歯を見せつけてやる。

初めて腕を通した学ランは、やっぱり重かった。
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