東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~
昨夜、デカ島の気持ちを知って、あたし自身、引いてしまったばかりだ。


彼女の言うことはイチイチ正しい。

だから余計に頭にくる。

だけど、言ってることが正しいから、あたしはなにも言い返せなくなる。

「………」

言い返せないでいるあたしに向かって、彼女が追い討ちをかけるように言う。

「それに、フルウチくんにも言ったことだけど、今は時間がもったいない。男女交際はオトナになってからすればいいのよ」

「………」

「だいいち、招来どんな仕事に就くのか分からない“学生”と付き合うなんてリスク高すぎでしょ? それに学生ならいずれ卒業してバラバラになるかもしれないし……もし一時の感情に流されて、経済的な裏づけもないのにサイアク妊娠でもしちゃった日には、人生、棒に振るってものよ」

「ロムは高校を卒業しても、あなたと離れ離れにならないように、無理して関東外語大を志望校にしてがんばってるよ」

「がんばるのは勝手だけど、それにあたしが応える義務はないと思う。その気がないのにズルズル男をいいように利用し続けるよりは、むしろバッサリ関係を断ち切ってあげるほうが、むしろやさしいんじゃないかな?」

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