東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~


…と、そこへ20代前半といったカンジの見知らぬ女のコ2人連れのうちのひとりが、不意にあたしに話しかけてきた。


「な、なんですか…?」

ちょっととまどいながら返事をする。

「ひょっとしてマッキーのチケット持ってないんですか?」

「あ…はい……」

「あたしたち、今日、急用ができてライブ観れなくなっちゃったから、よかったらどうぞ。ちょうど2枚ありますよ」

「でも……」

“最近は若い女のコまでダフ屋をやってるのか”と、あたしは思った。

でもダフ屋の高額チケットなんて買えるワケないし。

だから、あたしは恥じをしのんで、素直にこう言った…、

「でも、あたし、お金ないんです……」

…って。


すると彼女のクチから思いがけない返事が返ってきた。


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