東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~

AM0:00までの命のあたしにとって、もはや残された時間は約30分。

こうなりゃ、どんなことだって死ぬ気でやるしかないってもんだ。



      ×      ×      ×



PM11:24――

あたしは、生まれてはじめて“ラブホ”という未知の空間に一歩足を踏み入れていた。


はじめて見る世界に興味津々で、ぐるりと部屋の中を見渡すあたし。

まず目の前にあるドーンと大きなベッドが圧倒的な存在感を持って、部屋のほぼ中心をぶんどっていた。

そしてテレビ。たぶんエッチなビデオとかが見られるんだと思う。

あとはバスルーム。

以上。それで終わり。この部屋に他には何も存在していない。

要するにココは、ただ男と女が寝るためだけに存在している空間ってことだ。


“ピョ~ン”とまるでトランポリンに乗るようにベッドにダイビングするあたし。
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