【短編集】僕達の夏
難しい事考えるのが苦手だから考えるのをやめてマスターにココアを頼む。

数分後に出て来たココアはカカオの香ばしい匂いと一緒に入ったホイップの溶け出した甘い匂いが合わさって少し眠気をさそうような香りがたちのぼっている。

「…わー、おいしー…」


夏にも関わらずそのココアには欝陶しい熱さがなくて、その香りとは逆に頭の中がずくずくとしたほんの少しの痛みを伴って段々すっきりしていく。
















想いが、溢れた。
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