日直当番
振り向くと進藤くんは眼鏡を外してそれをブレザーの胸ポケットに掛けていた。


眼鏡を掛けているときの進藤くんとは随分と印象が違っていてドキッとする。


次第に心拍数が上がっていくのを感じる。


「何…?」


じわりじわりと進藤くんは近づいてくる。


それに従い私は後ろに下がっていく。


「やられた分だけ倍にして返しますよ」


進藤くんは妙に甘ったるい口調で言った。


気づくと教室の窓の方の隅まで来ていた。



< 38 / 189 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop