『私も歩けばイケメンにあたる♪』

「優一(ゆういち)さん、
これが、娘の ひかりよ。

ひかり!
ほら、ご挨拶して。」


母は、再婚相手だという男性の前で、
満面の笑みを浮かべて
私に挨拶を促した。


「は、初めまして。
倉本(くらもと)ひかり・・・
で、す・・。」


私は小さな声で自己紹介をした。


「初めまして。
ひかりちゃん?

私が君のお母さんとお付き合いさせてもらっている水沼優一です。
よろしくね。」


母の相手も、母に負けないくらいの満面の笑みを浮かべて私に挨拶を返した。

なかなかの<モト>イケメンって感じだ。
きっと若い頃はもててたんだろうな。

てっきり恋するおばさんの
欲目と思ってたけど、
そうでもないらしい。

心さんに良く似ている。



どうぞ、と促されて
私はおずおずと母の再婚相手(候補!)の家にあがった。







< 10 / 462 >

この作品をシェア

pagetop