『私も歩けばイケメンにあたる♪』
ドアを開けた瞬間、
人の背中が目に入った。
180センチ近くありそうな身長に、広い肩幅。
その上には、さらさらの黒髪の小さな頭が乗っかっている。
その頭がゆっくりとこちらを振り返る。
目が合って数秒、
低いけど、よく通る声が発せられた。
「何、お前?痴女か?」
「え?」
状況を理解するのに、もう数秒を要して、
私は、雄たけびというほうが、ぴったりな悲鳴を上げた。
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