PRIDE<短編>
涙が溢れて
流れそうになる。
慌てる彼は
心配そうに
「どうしたの?」
と、アタシの顔を覗き込む。
『なんでもないよ』
と笑った拍子に
瞳に溜めていた涙が
筋となって頬を伝った。
アタシには
心配してもらう権利がない。
本当のアタシを知れば
彼は間違いなく
アタシを嫌いになるだろう。
だけど、彼を騙し続けるなんてもうできない。
明日
彼の前から
姿を消そう。
そう思った瞬間だった。
「あれ?白崎?」