鬼畜な俺様執事


約束の時間10分前。



とん、と後ろから優しく肩を叩かれた。



振り返った視線の先には、朔夜の笑みがあった。



「早いな」



そう言って、ベンチを回り込み、私の隣に座った。



「俺に早く会いたかった?」



意地悪そうな笑みで、私の顔を覗き込む。



自分の顔が一気に火照るのがわかった。



たった一週間、会ってないだけなのに。



まるで一年も会ってないかのように、緊張してしまう。


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