キミのトナリ


幸子は続けて話した。
「それで…

あの日の夜。
思い切って
先生を飲みに誘ったの。

それで
先生と良い感じに
なって
2人で
ホテルに入ったの。」



幸子の目には
涙が溢れてきて
今にもこぼれそうな程だった。



「それから
数日たって
つき合う事もなく
時間が
淡々と過ぎてった。
その方が良いと
思った。

アタシは
隼人を選んだ。

だけど
アタシのお腹の中には
先生との
赤ちゃんがいたの。

先生に
言ったら
『産んでほしい』って
言われた。

アタシは
奥さんとも
磨美とも
別れてほしいって
言ったら。

『わかった。』って
言ってくれた。

だから
隼人と別れたの


でも…」




幸子は
抑えていた涙を
抑えきれなくなっていて
いくつもの涙が
頬を伝って
静かに
床に
こぼれ落ちて
小さな
水玉をいくつも
作っていた。
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