Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜
『…青山さんに、教わればいい
あの人、相当教え方も上手いよ
ユカが、師匠って呼ぶのは
間違いじゃ無い』
「……そうなんだ」
『…アズや俺は、教えるの、向いてない
息の仕方教えて、とか
心臓の動かし方教えてって
言われるのと同じだから
説明出来ない』
「……なんか、ものすごい納得した…」
『…でも
アズに言われたんだ
好きな人の言う事なら
全て受け入れてしまうから
…そしてそれが嬉しいから
こうしろって言うのは
大事な時だけにしろって
…言って欲しい時もあるから
難しいんだけどってさ』
「う、うん
すごいそれ よく解る気がする…」
――― 今だって
『彼』に、一緒に住む?って聞かれて
すごく、かなりときめいた
…でも
お父さんとお母さんに
何て話す?とか
『彼』と暮らして
自分がきちんと
生活出来るのかって考えが出て
絶対無理。って答と
…『怖い』って気持ちが出て来てしまった
…どっかに、
楽な生活が惜しいって思ってる
自分が居て
すごく自分が、嫌になる……
『彼』を好きなだけなんだ
…私
そして
自分の今の生活が同じ位好きで…
……他に何もいらないなんて
やっぱり…
そんなキモチになるのは
まだまだムリだ………
…もしかしたら
青山さんと『彼女』は
今は凄く、掛け離れた所にいるけど
…青山さんは、普通に働いて
『彼女』の為に
仕事帰りに、スイカとか買って来て
『彼女』は『彼女』で
毎日、青山さんの為に、
青山さんが気持ち良く暮らせる様に
洗濯したり、掃除したり
それで夜はテレビなんか見て
二人で笑って
凄い普通の生活も
当たり前に出来るのかもしれない
…それがきっと
――― 好きって事なのかなあ……