Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜


私まで体が固くなる
そんな空気の中で

『彼』がロッキングチェアから
低い声で
優しく、話し出した



『――… 横濱だよ アズ

今アズは、リュウジの腕の中』


それを聞いて、微笑み

『彼女』は、深く、息を吐き
またゆっくりと
薄く開いた、瞳を閉じ
寝息を立てる



『…青山さん』


――― 呼ばれて彼を見たときの
青山さんの表情を
私は上手く、説明出来ない……



『…青山さんだけなんだ
アズをこんな風に
安心させられるのは…


…お酒だって 平気だし

自分自身を
アズを傷付けるだけの存在なんて
思うのは
もう、やめて欲しい…』







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