Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜
「……ぅわ かわいい…!!!」
皆が後ろで
一斉に叫んだのが聞こえた
――― 誰 これ
鏡の中に映る自分を見て
思わず口を開く
「こら!口、ポカーンとしない!
アナタみたいな偏平フェイスが
一番、化粧映えするのよね。
本来のキュートさと
身長のバランスを取るために
髪はポニーちゃんぽく上で纏めて
クルクルのエクステで
小花をあしらってみました。
……どう?」
「………き、綺麗です」
「あらやだ!!
自分でいっちゃってるわよ
このコ!!
…ま、手をかければ
女は幾らでも綺麗になれるって
解ったでしょ?
この中で一番アナタが
なーんにも手入れしてなかったからね
ベティちゃんが一番かなぁ
多分お手入れ率は。
…赤毛のアンちゃんは
髪が痛み過ぎね
後で良いトリートメントあげるから
是非使ってみて?
――― そしてアナタ。
…多分、マキ・クウヤの妹ね……?」
「う は はいっ!!」
ナカマさんは、鋭い目で
ズカズカとマキちゃんに迫って
怖い顔をしたけど
いきなり縋り付いて
泣き言を唱え始めた
「…ちょっと〜!!
アニキ何とかしてくれない?!
幾ら本気で口説いても
いっこうに靡かないのよ!
あのオトコ〜〜〜!!」
「えええええ?!」