君が為に日は昇る
不運は続くもの。
彼が踏みしめていた枝。その枝が彼の体重を支えきれなくなったのだ。


━しま…!


乾いた音を響かせ折れ曲がる枝。勿論、夜太は重力に逆らえず落下する。


━しまった…!


瞬時に身を反転、体勢を整え、着地。
しかしそれは最悪の展開を迎えるきっかけとなる。


「なんだぁ?お前。」


目の前に、三人の男。男達は驚く素振りも見せず携えた刀に手をかける。

皆、揃いの白と黒に染め上げられた着物に身を包んでいる。


━この男…!


先頭にいる黒髪を後頭部で結った長身の男。切長の鋭い目で夜太を睨みつける。


恐ろしい程の威圧感。夜太の体を、冷たい汗が伝う。


━動けない。


彼はまるで、狼か何か、化物とでも対峙したような感覚に襲われた。


「まぁいいや。どうせ近くの村の餓鬼が刀だのなんだの盗みに来たんだろ。」


鼻で笑い刀から手を離した長身の男は後ろを振り向き、元来た方角へ足を進める。


「しかしここで会ったのも何かの縁か…。」


しかし、ぼそりと呟いた後歩みを止めると。















「殺しちまおう。」


一瞬で抜刀し、そのまま夜太へ得物を振り抜いた。
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