感方恋薬-かんぽうこいやく-
幸は自分で作った薬を手首と耳の後ろに付けると、あたしの前に立った。その瞬間…


「う、うぉっ」


あたしは、呻き声だか何だか分らない言葉が自分の口を突いて出た。


一瞬だが、幸が、あたしの理想の王子様に見えた。


しかしその幻覚は一瞬で消え去った。


「どうですか、貴子さん」


あたしは、ぜ~ぜ~息をしながら幸に答えた。


「き…効いたよ、良いボディーブローじゃねぇか」
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