感方恋薬-かんぽうこいやく-

第6節 のろけてろ…

そう言うと爺は、あたしの前から煙の様に消えて無くなった。


それからじっくり考えた。


此れで良かったのかどうか。


どうも目先の利益に釣られてしまう悪い癖があたしには有るみたいだ。


変な呪術を覚えた処で、どんな利益が有るんだ…恋占いでもして小銭を稼ぐか。


それとも則子に渡したみたいな薬を作って売り捌いて見ようか。どちらにしてもあまりボロ儲けとは言えない様な感じがして来た。
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