感方恋薬-かんぽうこいやく-
「あれ、貴子さんどうしたんですか?」


あたしは急に話し掛けられて、声の方向に顔を向けた。


そこに立って居たのは幸だった。


「珍しいですね、こんな場所で合うなんて」


確かに幸が言う通りバスの中で合うなんて事は珍しい。


幸は科学部で、部活と称して何時も訳の分からない実験に性を出して、何時も学校からの帰りは遅い筈が今日は、自称文学部のあたしと同じ時間帯の帰宅だった。


「どうしたの幸、今日早いじゃない?」


その言葉に幸は少し照れた様に、後頭部をぽりぽり掻きながら答えた。


「いやぁ、昨日部活でやってた実験に失敗しちゃって、薬品が大爆発をおこしちゃって今日から暫く、部室が使えなくなったんで暫くこの時間に帰宅です」
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