感方恋薬-かんぽうこいやく-
「ったく、じじむさい奴だな~、そんな事言ってるから彼女に振られるんだ」


「ふ!振られて何か無いぞ!」


弟は今のあたしの一言で、いきなりヒートアップしソファーの上に立ちあがって、拳をわなわなと震わせている。


妙な反応を示す奴た。


ああ、そういう事かとあたしは思った。


「図星か?」


「ちがう、ちがう、ち~が~う~」


弟の叫び声が部屋中に響き渡る。


「違うなら何もそんなに力説しなくても良いじゃない」
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