砂漠の王と拾われ花嫁
「お、お兄様?」


顔が近づいてくる。


莉世が困惑しているとラシッドの唇が重なった。



触れるだけのキスだった。



莉世も突然の事に驚いたが、もっと驚いたのは他にもいる。



入り口に立つアーメッドや給仕をしようとしているマハルは驚いて一瞬動きが止まった。



お兄様っ!・・・



莉世は部屋の中に2人がいるのに口付けを交わしてしまい恥ずかしさに下を向いた。



「殿下!妹君に何をなさっておられます!?」



アーメッドが慌てて飛んできた。



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