砂漠の王と拾われ花嫁
「リセ、何もなかったんだ 忘れろ」


唇を胸の方へ移動させながら莉世に言う。



「っ・・・あ・・・」


ラシッドの唇の感触は男たちとは雲泥の差があった。



お兄様・・・まだ具合が悪いと言うのに・・・。


莉世の目じりから涙が伝わる。



ラシッドの唇は目じりに移り涙を吸い取る。



「何も考えずに眠るんだ」


今日の酷い出来事を忘れて欲しいと願う。



大変な一日を過ごした莉世の栗色の髪をゆっくり撫でた。




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