アイドル様とヒミツな恋を。


「人を物扱いしないでよ!!」

突然、愛花が頬を膨らませて怒りだした。



……いいこと思い付いた。

俺はニヤリと笑って、


―グイッ


「きゃッ!?」


自分のほうに愛花を引き寄せ、手で口を塞いだ。


「んー!?んー!」


案の定、愛花は俺の手の中でモゴモゴ言ってる。


手に息がかかってくすぐったいけど、今はそれどころじゃない。


「ん?なんだって?邪魔者は消えてほしい?」


愛花の声が聞こえないのをいいことに、俺は勝手にしゃべっていく。


「んん!?んー!」


多分反論でもしてるんだろう。


…でも無視。


「そっかー、愛花もそう思ってたのか」


勝手に話を進め続ける。
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