アイドル様とヒミツな恋を。
そして、俺はA男にむかって、
「ほら、愛花も邪魔されて怒ってるみたいだし。邪魔者はとっとと帰れ。」
シッシッと手を振りながら言ってやった。
「……」
A男はしばらく驚いた顔をしてたけど、すぐ元の顔に戻って、
クルッと、もときた道を戻ろうとしていた。
「かっ、叶多!?」
突然、今まで黙っていた愛花が口を開いた。
……叶多っていうんだ。
愛花の声に、A男改め叶多はピタッと足を止めた。
「叶多?あのね…」
「……」
呼び止めたくせに、愛花は無言になってしまった。
また、3人の間には沈黙が流れる。