アイドル様とヒミツな恋を。
「あーいかちゃん♪」
ニヤリと笑って愛花の肩を引き寄せる。
「……なっ、何?」
頑張って笑ってるけど、
……笑顔ひきつってるし。
「なぁ、…キスしないの?」
「え………うぇッ!?」
クイッと愛花の顎を持ち上げて顔を近づけると、ビクッと体を震わせた。
「キース!」
「え、あ、……やっぱもういいよ恥ずかしいし」
「ダメ。無理」
「……あっ、ちょっと…」
顔が近づいて。
――唇が触れる寸前。
俺は静止した。
「…………?」
ゆっくりと目を開けた愛花が不思議そうな顔をしたのを見て、
「やっぱ愛花からシて?」
わざとエロい声で囁いた。
「えぇ!?絶対ヤだ!!無理!」
焦る愛花を見ながら、
「愛花からシてくれないなら今日はもうキスしない」
何てワガママを言ってしまった。
まあ、俺が我慢出来る自信ないけどね……