音楽バカ
「はぁ…勝手にすれば?」
「するよ、勝手に。
美弥子、行こ。」
「う、うん…。」
紗英は美弥子の手を引いて教室を出た。
「マジで何、何なの…。」
歩美は近くにある椅子を蹴っ飛ばした。
「希良先輩、」
さっき戦力外通告をしたばかりの後輩2人が、追いかけてきた。
「すいませんでした…!」
紗英は息を切らしながら頭を下げた。後ろにいた美弥子も一緒に頭を下げた。
「……もう、いいよ。」
美弥子が一瞬希良を伺う。
「…なんて、都合よくいくなんて思ってないよね?」
美弥子は再び伏せた。紗英には予想していたとおりだった。あの厳しい希良のことだ。部活に残ることを許されるかどうかさえ微妙だ。
「…はい、わかってます。」
「…この分はこれからの活動できっちりと見せてよ。」
「…え?」
「え?!
じゃあ…これからも部活いても…?」
「なに、やっぱりやめるつもりだった?」
「そ、そんな…!」
「うん、なら部活続けて練習で見せてよ、反省の気持ち。」
2人は顔を見合わせた。
そしてとびきりの笑顔で
「「はい!!」」
と返事をした。