音楽バカ

「はぁ…勝手にすれば?」

「するよ、勝手に。
 美弥子、行こ。」

「う、うん…。」

紗英は美弥子の手を引いて教室を出た。

「マジで何、何なの…。」

歩美は近くにある椅子を蹴っ飛ばした。






「希良先輩、」

さっき戦力外通告をしたばかりの後輩2人が、追いかけてきた。

「すいませんでした…!」

紗英は息を切らしながら頭を下げた。後ろにいた美弥子も一緒に頭を下げた。

「……もう、いいよ。」

美弥子が一瞬希良を伺う。

「…なんて、都合よくいくなんて思ってないよね?」

美弥子は再び伏せた。紗英には予想していたとおりだった。あの厳しい希良のことだ。部活に残ることを許されるかどうかさえ微妙だ。

「…はい、わかってます。」

「…この分はこれからの活動できっちりと見せてよ。」

「…え?」

「え?!
 じゃあ…これからも部活いても…?」

「なに、やっぱりやめるつもりだった?」

「そ、そんな…!」

「うん、なら部活続けて練習で見せてよ、反省の気持ち。」

2人は顔を見合わせた。
そしてとびきりの笑顔で

「「はい!!」」

と返事をした。
< 18 / 74 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop