音楽バカ
楽器を出して基礎練。
しばらくしてパート練。
基礎合奏は菅波が指揮し、曲合わせの時には遙がやってくる。
夏休みの練習はそのパターンだった。
夏の暑さで学校に来るまではうだるが、部室内はクーラーで冷え切っている。クーラー部屋が使えるのは8パート中わずか2パート。
そのため、パート練習で使う部屋決めはいつも戦争だ。
「んじゃ、部屋決めじゃんけんやるぞ。」
菅波がそう言うと、パートリーダーは前に集まった。
もちろんその中には、宮路も下倉も石橋も3人とも含まれる。
ここでは誰もが無駄に気合いを入れる。
「俺、負けねーし。
今日の占い、4位だったし?
うお座最強だし。」
「あたしのが負けないから〜。
占い3位だったから〜。
おひつじ座上等だから〜。」
と、またもや不毛な争いが始まる。日常的な光景なので、もはや誰もつっこまない。
「へーやぎーめじゃんけん、
じゃんけん「「ほい!!」」
………。
「あれ、……石橋の一人勝ちだな。」
菅波が言った。
その通り、見事チョキで一人勝ちの石橋。
「ちなみに何座?」
菅波が言った。
石橋は淡々と答えた。
「いて座だ。
今日の占いは1位だった。
「いて座上等・最強!」だそうだ。」