旦那様は高校教師


「プ…プロポーズは、私をあの家から助ける為に言ったんですか?」



ついに聞いてしまった…。



もし『そうだよ』って言われたら、その後どうしよう。



先生の本音を聞きたいけど、聞きたくない。



でも聞かなければ、答えを探す事も、前へ進む事も難しい。



逃げちゃダメ。



話をする為に此処へ来たんだもん。



ちゃんと聞こう。



「あの日、確かに伯母さんは『ほたると入籍したら俺に任せる』と言った…」



先生は私の目をジッと見据えたまま、話を続ける。



「けど昨日のプロポーズは、伯母さんに言われたからじゃない。俺の本心だ…」



俺の本心……私が一番聞きたかった言葉。



「ほたる、俺は好きでもない人に、プロポーズなんてしないよ?」



私を捕らえる先生の目は凄く熱い。



其の目に嘘はないと分かる。





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