旦那様は高校教師
「良いよ。何が欲しい?」
心ちゃんは嬉しそうに聞き返す。
そんなに喜ばれたら、チョット言い辛いかも…。
「…料理の本が買いたいの…」
私はまだ料理が出来ない。
心ちゃんの奥さんになったんだから、美味しい手料理を食べて貰いたい。
其の為には、どうしても必要なの。
「じゃぁ次は、本屋に決まりだな!!」
心ちゃんは元気良く歩き出す。
良かったぁ♪
怒ってないみたい。
私達はエスカレーター乗り場へ移動した。
エスカレーターに乗るの何年振りかな?
記憶にないや…。
でもエレベーターの様な感触はないから、此れなら平気だね♪
そんな事を考えながら、私は一歩足を踏み出した。
ウソ……!?
足を置いた位置が悪かった為、私はバランスを崩し後ろへひっくり返りそうになる。