旦那様は高校教師
本当に私!?
自分じゃないみたい…。
浴衣を着てお化粧するだけで、こんなに変わるの!?
心ちゃんは何て言うかな?
ドキドキしちゃう…。
「今日は楽しんでらっしゃい」
「はい♪有り難うございました」
笑顔のお母さんに見送られ、私は荷物を持って売店へ向かった。
裏口のドアを開けフロントの横を通りすぎ、村瀬さんが待っている倉庫へ急ぐ。
本当は、真っ先に心ちゃんに見て欲しい。
でも恥ずかしくて、其の勇気がない。
私は脇目も振らず、倉庫のドアを目指した。
ドアノブに手を掛けた瞬間、背後に人の気配を感じた。
えっ!?誰!?
振り向こうとしたけど、余りの近距離で身動きがとれない。
其の人は倉庫のドアを開けると、私を押す様に中へ入る。