旦那様は高校教師


ちょっと…そんなに押さないでよ!!



危ないじゃないですか!!



背後に居た人との距離が離れ、自由になった私は後ろを振り返った。



!?し…心ちゃん…!?



心ちゃんは今までにないくらい不機嫌な顔をしていた。



う゛…怒ってる?



私、何かいけない事した?



「何でそんな格好で此処へ来たんだ!?」



心ちゃんは低い声で、怒鳴るように言う。



「何でって…お母さんが用意してくれて…。ごめ…なさ…い…」



初めて心ちゃんに怒鳴られ、じわじわと涙が溢れ出す。



ただ浴衣を着ただけなのに…。



此の格好が心ちゃんは嫌いだったんだ…。



ごめんなさい。





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