旦那様は高校教師
俺は此処だ!!
俺だけを見て走って来い!!
「南条、頑張れ!!もうすぐゴールだ!!」
俺とほたるの視線が交わる。
此方へ真っ直ぐ走って来るほたるを見ていたら、赤組の生徒と接触し、突然その姿が視界から消えた。
視線を少し下へ移すと、うつ伏せでほたるが転んでいる。
気が付いたら、俺はほたるに駆け寄っていた。
「大丈夫か?」
体を起こそうとするほたるを、思わず抱き締めそうになる。
オッと、ヤバい…。
俺は其れを誤魔化す様に、ほたるを立たせた。
沢山の視線を感じる。
でもそんな事、俺にはどうでもいい。
目の前で愛する人が転倒したら、お前らだって助けに行くだろ?
其れと同じだよ。