旦那様は高校教師
「え~っ!?私が来ると迷惑?」
次は上目遣いで俺を見る。
「雪子…俺には大事な人が居る…此処へは二度と来ないで欲しい…。其の人を悲しませたくないんだ…」
「大事な人って誰!?まさか南条さん!?」
「違う!!彼女は俺の生徒だ!」
雪子に詰め寄られ、否定する声に思わず力が入る。
落ち着け此処で冷静さを失うと、雪子にバレるぞ!!
俺は雪子に分からない様に、深呼吸をした。
「心矢さん…私、心矢さんの事を忘れた事なんて一度もない!だから…だからもう一度・・・」
雪子は目に涙を浮かべ、ハニカミながら話をする。
でも其れは演技。
俺は敢えて雪子の言葉を遮った。
「悪い…そんな話はしたくない…。俺、もう戻るから」