旦那様は高校教師


「チョット待ってて」



心ちゃんは祐奈の所へ行き、何かを告げる。



何を話しているんだろう?



小声で聞こえない。



「お待たせ。じゃぁ始めようか」



心ちゃんは数分で戻って来ると、慣れた手付きで着物を並べる。



「まずは足袋を履いて」



私はベッド脇の椅子に座り、心ちゃんに渡された足袋を履く。



「し…先生、足袋履きました。次はどうするの?」



危なかったぁ。



2人きりだと、つい『心ちゃん』と言いそうになっちゃう。



気が緩んでいる証拠だね。



「なぁ知ってる?西野は先に戻ったから今は2人きりなんだよ?だから先生って呼ばなくても良いんだ…」



さっき祐奈と話していたのは、其の事だったんだ!!





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