旦那様は高校教師


「ほたる?アパートを出てから何があったのか話してくれないか?」



俺はほたるの向かい側に座り直し、震える小さな手に触れる。



「アパートを出てから…気が付いたら、大きな駅の所に立ってたの···」



ゆったりとした口調で、ほたるは話し始める。



「どうにか此処へ着いて、どうすべきか悩んでた···」



其の時の感情が思い出されてか、ほたるの涙は止まる事を知らない。



「政矢君の為にも心ちゃんとは離婚した方が良い…。そう思っている所へ永田君が声を掛けて来たの···」



離婚………。



ほたるは其処まで考えていたのか…。



ごめんな…苦しかったよな…。



「永田君は、私の話を黙って聞いてくれた…。でも…でも…」



唇を噛みしめ、下を向いたままほたるの言葉が先へ進まない。



『でも…』の続きは!?



俺には言えない様な事?





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