旦那様は高校教師


「あっそうだ!!栗山君。どうして途中からスピード上げたの?」



本当は触れて良い部分なのか分からない。



でも急にあんなスピードを出すなんて、もしかしたら急用を思い出したのかも知れないし、気になるじゃない?



「あれは、ほたるちゃんの手が冷えきってたから、急いで送り届けようと思っただけだよ?」



「えっ!?私の為に急いでくれたの?」



「うん。ほたるちゃん手袋してないから、寒いんじゃないかと思って手に触れちゃった。先生に怒られるかな?」



栗山君はおどけてみせるけど、不安そうな顔が見え隠れしていた。



「大丈夫。其れ位で心ちゃんは怒らないよ?」



確証がある訳じゃないけど、栗山君の優しさを心ちゃんは分かってくれる。



もし心ちゃんが栗山君の立場で、バイクの後ろに詩織を乗せたとしたら…きっと栗山君と同じ事をしてたと思う。



だから心ちゃんは栗山君を怒ったり責めたりしないよ?



プップーッ!



クラクションの音と共に、心ちゃんの車と永田君のバイクが同時に入って来る。



心ちゃんは手を軽く挙げると、駐車場へ車を停めた。





< 677 / 743 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop