旦那様は高校教師


不平不満だって出て来るだろうし、もし問題になるような事になったら、生徒に迷惑を掛けてしまう事だってあると思う。



俺的には、生徒達には楽しくて平穏な日々を過ごして欲しい。



だから生徒の分は考えなくて良いと思うぞ?



「ほたる、本当に先生達にお返し渡して良いの?」



「うん♪其の為に作ったんだから♪其れと此れは心ちゃんのおやつ。クッキーと焼きプリンだよ」



俺にもくれるのか!?



「Thank you!じゃぁ、朝ご飯食べて学校に行くか!」



「はい♪」



食事を終えた俺は、おやつを大事に抱え、車に乗り込む。



運転は慎重に!でないとプリンが傾くからな!!



学校に着いても、俺の足取りはスローテンポ。



職員室へ辿り着くと袋に名前を書き、冷蔵庫に入れた。



自席へ戻る前に、職員室内をぐるりと見渡す。



おっ、国語の西川先生発見!



「おはようございます。此れチョコのお返しにと妻が焼いてくれたクッキーです。食べて下さい」



「有り難うございます。良い奥さんですね」



俺が差し出したクッキーを、西川先生は笑顔で受け取ってくれた。





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