SEASON
「ねぇ、これからどこ行くの?」

「それはついてからのお楽しみ」

でた、陽生のお楽しみ宣言。

これを言うともう何も教えてくれないので潔く諦めてその場所につくのを待つことにした。

その後、車の中はスピーカーから流れるあたしの知らない曲だけが響いていた。


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「捺未ー、着いたぞー」

いつの間にか寝ていたみたいで陽生に揺さぶられて起きた。

「おはよ。よく寝てたな」

「うーん」

車内から降りて大きく背伸びをして目の前のものを見て心臓が高鳴った。

一気に昔の懐かしい感覚が戻ってきて駆け出したい衝動に駆られる。

ずっとやりたくてうずうずしてたけど出来なかったあたしにとってはもう、どれかを見るだけでワクワクする。

「体育の授業でやったことくらいあるだろ?ここでバスケすんだよ」

陽生の言葉に舞い上がりそうになった。

だって、やりたくてももう出来ないと思ってたから、その反動は予想以上。

「あ、捺未バスケ嫌いだった?」

「う、ううん。嫌いじゃないよ」

むしろ好き。

「捺未、これ使えよ」

「え、これって」

陽生に手渡されたのはバッシュとジーパンとTシャツだ。

バッシュはわかるけどなんでジーパンとTシャツまで?
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