恋してキューピッド!
「ねぇ、真野ちゃん。」

「えー?」

「ミューちゃんの好きな人って…今、ドアんとこにいた人?」


「あぁ、わかりやすいでしょ~?本人は憧れてるだけだって言い張るんだけどねー。」


「へぇ……」









「先輩、どこ…行くんですか?」


「静かなとこ。なんか校内は女子がうるさいから。」




だからそれはアナタのせいですってば!




先輩が廊下を歩くだけで女子がキャーキャー騒ぐ。まるで芸能人。



そんな先輩と一緒にいるあたし…殺されないかしら!?



周りの目を気にしつつあたしは先輩の後をついていった。




「ココなら、いっか。」



着いたのは校舎の外に面する非常階段。


こんなとこ来たことないよ。


コンクリートで出来た階段に腰をおろす。校内の騒がしさは非常扉でシャットアウトされていて実に静か。




ぬおーっ!
たすけてっ!
き、緊張が…


まともに先輩の顔見れないっっ!


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