シークレットラブ
*流依視点*



「いーちーやー!!」




もの凄い声とともに、大きくバンッと音をたてて開いたドア。その先には…




「…サン・ルーズのお姉さん!?」




そこに立っていたのは、綾ちゃんと行ったお店で歌をうたっていたあのキレイな女の人だった。




「キャーッ流依ちゃんっ!!無事でよかったわぁ…
大丈夫?どこか痛い所とかない?ごめんなさいね…うちの壱也が………」




「母さんっ!!!!」




…か…母さん!?




い、今、壱也…母さんって…




「流依、悪ぃ。うるさくて…。こいつ、一応俺の母親。」




や、やっぱり…




「親に向かってこいつはないでしょ!!もう…
久しぶりね、流依ちゃん、秋山凉子です。実はね?サン・ルーズの店長なのよ♪」




「え!?そうだったんですか…この前はどうも…」




凉子さんは私ににっこり微笑むと、私の隣にいた壱也を睨んだ。




「壱也…タカちゃんから聞いたわよ?
流依ちゃんを危険な目にあわせたんですってね?
もうっ、好きな女の子守れなくてどうするのよ!!」




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