one.real
エレベーターの扉が閉まったと同時に俺は溜め息。
椎名さんは何かとこうだ。
確かに本当の親以上に世話をやいてくれるのは有り難い。
だけど、たまに過保護なんだよな、今みたいに。
『ほら碧杜ー行くぞー』
階段の方から、みっくんこと三浦さんが俺を呼ぶ。その手招きに素直に足を動かした俺は、一緒に階段を上がる。
ちなみに階段で上がるのも椎名さんの命令。
「売れっ子目指すならとにかく体力作んなさい!!」
そのひとつが事務所に居る時は階段を使え、というもの。
忙しくても耐えれるように…って事らしい。