私の中の眠れるワタシ
突然の訃報に、部内は騒然となった。
……谷田さんが、亡くなった。
私は、謝る事ができないまま、彼はこの世から消えた。
でも、しばらく経てば忘れられ、部活には何も影響がないのだろう。
彼はもう、ずっと姿を見せなかったし、その事自体、皆忘れかけていた。
そしてそれくらい、セツナさんも存在感を消す事に心を砕いてきたのだから。
彼がいなくなる事に、ワタシは何も変わらない。
ただ、一つ。
また彼から許される事がなくなった罪を重ねただけだ。
同じ頃、私とソウタはカップルを解消した。
別れてはいなかったけど、もう一緒に踊るのは、やめようと言われた。
理由なんて、聞けない。
聞かなくてもわかる。
彼はずっと、ワタシに咲き誇る華を、愛してた。
心の中はカラのまま、ただ嫉妬の炎だけ燃やし、身体に宿る華までも炎に包まれた私とは、踊れない。
最近、部活をやめたイチヤに取り残された、千晶と踊ると、彼は話した。
いいと思う。