私の中の眠れるワタシ
−−踊る相手がいなくなっても。
私は、セツナさんとの接点を失いたくないあまり、部活に留まった。
私と同じように、踊らなくなってしまったセツナさんだったけど、卒業までは在籍すると先輩同士で話しているのを聞いた。
もしかして、どこかで運命が変わり彼女のそばに居続けたいと思っていたワタシの願いが、聞き届けられたのかもしれない。
たったそれだけでも、幸せだと思えた。
練習が終わったら、私は昔と変わらず帰る支度を始める。
パートナーがいない私を含めた部員は、音響機材の片付けや、練習場の掃除を受け持っていた。
私がいる日は、セツナさんは何もせず帰る。
だけど、あの日。
私は見た。