君との期待値

「聞きたくなかったらいいんだけど……」



「いいえ、聞きますよ」



優しく微笑む。



いい人すぎだよ。



私は一度ゆっくり息をはくと、少しずつ話しはじめた。



「赤羽くんに、好きって言われたの」



赤羽くんと仲のいいわりに驚きもせずに普通に頷いてくれる。



……聞き上手。



「それでね。返事はバレンタインでいいって言うの。

一週間で気持ちなんてかわるかもって言って。
私が赤羽くんのこと好きなの知ってるはずなのに。
それでさ、私、すぐに否定できなかったんだよね。
好きなのに……。
変だよね」



小さな笑顔を見せながら言った。



口に出したら本当に全部わけが分からなくなってきた。



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