君との期待値
ゴシゴシと目の回りを服の袖で拭いた。
成長しなきゃ。
後悔したって始まんないよ。
前をみなきゃ。
止めようと思ったのに、気持ちと体は反対に動いて涙が止まらない。
「ゔー」
空を見上げた。
涙を飲み込むように首を上げる。
綺麗な空。
雲一つない。
こんな空見てるんだから涙よ止まれっ。
必死に祈りながら空を見上げた。
「何してんだよ」
青空が一変して、人間の顔になった。
入れ替わった人物は、丁度見上げた顔の真上にあって私を見下ろしている。
驚きのあまり、一瞬声を失って目を見開く。
「……あ、赤羽くんっ」