不思議な家のアリス
「じゃあ食べなきゃ良いじゃんυ」
「あぁ、今日はやめとく。
俺、お前みたいに薄情な人間にはなれねぇよ。お前は食えりゃなんでも良いんだな。
牛の気持ちなんか、考えたことも無いんだろうな。」
ムカつく事をぶつくさ言いながら秋夜は庭へ戻って行った。
切り終わった野菜をお皿に並べていると、
―ガラッ
また窓が開いた。
「今度は誰!!」
どうせまた酔っぱらいだと思ってイライラしながら振り向くと、そこには唖然とした顔の圭吾さん。
「あ、ただいまー…。なんか手伝うことあるー…?」
一人で準備をして、皆が外でワイワイやってる事に私が腹を立てていると勘違いしている様だ。
「いえっυすみませんυ春か秋夜だと勘違いしてυ」
「あ、そっかそっか。ごめんなー?あいつら酔っぱらうと面倒臭いだろ?」
はい。とてつもなく。
…とは言えなかった。
「大丈夫です。」
「そっか?とりあえず俺着替えてくるわ。」
圭吾さんに続いて、野菜を盛ってから私も部屋着に着替えた。
野菜を持って庭へ向かう。
「野菜切ったよー…ってあんたら何してんの!?」
そこには、酔っぱってグレードアップした3バカの姿。
芝生でゴロゴロ転がる春に、浴びながらビールを飲む勇志くん。
秋夜に至っては、さっきあんなに可哀想だ可哀想だと言っていた牛肉を生のまま食べようとしていた。
誰から止めようか。
本っっ当に、面倒くさい。