愛してるの魔法
しばらく悩みながら店内を歩いていると、美人君がある商品に目を止めて手に取っていた。


「可愛いね!」

「そう?」

「うん、可愛い!」


細いシルバーのチェーンに、華奢なハートのペンダントトップ。その中で真っ赤なストーンが揺れている。


「気に入ったの?」

「うん、なんかすげぇ惹かれる!俺が惹かれても意味ねぇけどなぁ。」


美人君がそう言って笑っていると、店員さんがやってきて私達に声をかけてきた。


「彼女さんにプレゼントですか?」

「いえ、私はっ…」

「はいっ!!」


私を見ながら店員のお姉さんが微笑んだから、急いで訂正しようとした私を美人君の言葉が遮った。


「その商品はですね、ここに…」


お姉さんが美人君からペンダントを受け取り、留め金のところに付いていた小さな小さなプレートを見せてくれた。
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