愛してるの魔法
二人でのぞき込むと、そこには細い筆記体で“My love”と刻まれていた。


「私の愛を貴方に送ります。というコンセプトで作られた商品なんですよ。」

「へぇ…。いいっすね!」


美人君はすごくそのペンダントが気に入ったようで、すぐに買いますと答えていた。



可愛い箱に入れられて、ペンダントの石とお揃いの赤いリボンがかけられたそれを、美人君は大切そうに鞄にしまった。


「気に入るのが見つかって良かったね!」

「今、思ったんだけど…やっぱ告白する前から、私の愛を貴方に送ります。なんて気持ち悪くねぇか?」

「何言ってるのっ!もう買っちゃったんだよ?堂々と告白して、カップルになって渡して下さいっ!!」


私が背中を叩いて言ったって、沈んだ表情のまま。

‥‥せめて、笑顔を見せてよ。


「毎日、お祈りしてるでしょっ!!」

「‥‥だな。サンキュ!」

「うん。」


こんな風に笑う貴方を、私は後どれくらい見れるのかな?

少しでも沢山の笑顔を見たいと願うよ。
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