worlds of last generationシリーズ 第一部
風の音。
草木の香り。
葉擦れの音。
木枯らしの流れに…
地中を流れる水の音まで。

その全てを今、この身に感じている。
そんな何もかも穏やかな世界に、唯一不穏の塊を感じた。

「右斜め前の方角に敵らしき気配。数は七人で距離はそう遠くは無いよ。此方に近付いてくる」
「上出来よ!由亜」
そう言うと美夜那は、素早くデジタル画面を出現させて何かを打っていた。

打っていた…と言うよりは『打っている様だった』と言った方のが合っているだろう。
私は気配の読み取りに集中していたから、実際に見たわけじゃない。
ただ感じた美夜那の気の流れから、そう推測しただけだった。

「どんどん近付いてくるよ。どうする?」
美夜那を一瞥すると、彼女は表情を変えないまま口を開く。
「安心なさい、この近くに小手川君のチームが居て、今此方に向かってるところよ」
そう言って里音ちゃんと話始めてしまう。

今すぐにでも溜め息を吐きたい所だが、ぐっと堪える。
その何気無い行動で、集中力が切れてしまうのを防ぐためだ。

さて…
どうしたものか――

相手は七人、此方も七人。
数では同じだとしても、武器を所有している上に、此方には戦えない人がいる。
三人で勝てる相手でもないだろうし…
何より所有している武器に寄っては全員倒される。

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