平々凡々なストーカーです。
一瞬世界が真っ白になった。
周りの景色も人も俺さえも真っ白に。
色があるのはボールを拾う空崎さんだけだ。
握るボールに力が入る。
これはチャンスだと思った。空崎さんに近づけるチャンスと。
これを逃しちゃだめなんだ。今いかないと
「っ・・・」
空崎さん。 と言いたかったのに。
言葉はどうしても喉を通ってくれない。
どうして・・・今まであんなに喋りたかったのに。
「・・・・・・・・・・・」
仕方ないので一歩一歩空崎さんに近づく。
空崎さんは俺に気づかずせっせと撒き散らされたボールを集めていた。
多分、転んでしまったんだろう。膝をすっている。
「・・・・・・・・」
やっと、空崎さんは俺の影が顔にかかると気がつく。